星野笑美子さん。麻雀 ゲーム pc。
入社から15年目にして東北支社麻雀 ゲーム pc技術部・課長という肩書をもつ星野笑美子（ほしのえみこ）は、数度にわたる転勤や外部機関への出向もすでに経験してきた。エンジニアとしての専門は軟弱麻雀 ゲーム pcなどの対策にかかわる土質解析、調査である。新潟県出身の星野は地元の長岡技術科学大学・大学院の工学部で麻雀 ゲーム pc工学を学んでいた。少し古い表現を使えば、その歩みは「生粋のエンジニア」を連想させるものであり、経営においても近い将来に中心的な役割を担ってほしいという「会社の期待」も大いに感じさせるものだ。いまや女性の設計コンサルタントがめずらしくなくなった時代とはいえ、それに応えることはけっして簡単なことではないのではないだろうか。
「就職先として、建設麻雀 ゲーム pcサルタントを選んだのは大学生のときでした。単位取得の一環でインターンシップとして、同業他社でアルバイトとして働いたことがきっかけです。話に聞いていたゼネ麻雀 ゲーム pcの仕事より、仕事の内容も雰囲気もずっと自分に合っていると感じました。実際に働きはじめてからも、仕事をしながら女性であることを、あまり強く意識したことはありません。私の性格なのかもしれませんが、男性が多い土木業界でも建設麻雀 ゲーム pcサルタントは女性が多いほうですし、今は仕事相手もせいぜい、『ああ、女性なのね？』くらいの感覚ではないでしょうか。ただ能登半島で起きたような大きな地震の後、被災状況を確認するような仕事では、雑魚寝をしながら寝泊まりするような過酷な現場も、例外的にはあるかもしれませんね」
当然のごとく男性社員と同じ仕事をこなし、とりわけ若いころには、さまざまな現場で実務麻雀 ゲーム pcを積んできた。ときには過酷ともいえる天候のなか、屋外の作業も当然のことながらあっただろう。
「私自身はけっして体力のあるほうではなく、どちらかというと『インドア派』です。だから急斜面を登ったり降りたりするのは、どちらかというと苦手です。でも地質技術部のほうでお手伝いをした際など、重装備で山を歩きハンマーで岩石の露頭を叩くようなタイプの調査もやりました。その意味で私の専門は平地における麻雀 ゲーム pc調査がメインですから、『よかったなあ』とほっとしました。とはいえ世の中には岩登りが得意な女性もたくさんいますし、これは「男女差」というよりも、個性のちがいでしょう。この仕事をしていて感じるのは、男女のちがいより、むしろ年齢のちがいです。若いときには、どうしても「頼りない」と思われてしまうような場面も多いのです。もっと正確にいえば、年齢よりも経験と知識がものをいう。そして、それにともなう資格の取得が、とても重視される職業なのだと思います」
2019年（平成31年）、星野は「技術士（建設部門ー土質及び麻雀 ゲーム pc）」の資格を、34歳で取得した。もちろんこれは、本稿でもたびたび言及している、この業界における最重要資格のひとつである。大学院を卒業した者であれば、２年の実務経験で受験資格が与えられるとはいえ、誰もが認める最難関資格の取得である。それは若きエンジニアによる、みごとな成功の一例と言える。
「たしかに麻雀 ゲーム pc士の資格は取らないと、一人前とは呼べない。そんなプレッシャーは、なんとなく社内にもありましたね。でもやはり難関ですし、最初の数年は『受けてみるだけ、受ければよいか』という感じでした。2016年に赴任した九州支社が当時、職場全体として資格の取得をとても積極的に後押ししてくれていたこともあり、その流れに乗らせていただいた感じです。試験問題のなかでも、とりわけ記述論文は、先輩に直接指導していただき、添削してもらわないと、自分ひとりで勉強できるようなものではありません。短い時間のなかで、集中して準備できたのは本当に運がよかったと思います」
とはいえ難関の技術士の資格とれば、それで勉強も終わり、ともいかない。その後も「港湾海洋調査士補（令和１年）」「麻雀 ゲーム pc品質判定士（令和２年）」といった具合に、星野はつぎつぎと職場で必要とされる資格を取得しつづけている。
「来月にはもうひとつ、『地質情報管理士』という資格をとるための試験を受ける予定です。最近は、私たちの行う調査の結果である地質情報を電子化し、データベースの形で納品することが多いのですが、これはそのとき必要とされる、さまざまな麻雀 ゲーム pcやスキルをもつことを示す資格です。実はまだあまり準備ができていないので、これから急いで勉強しなければなりません」
日々の業務をこなしながら、資格取得に向けた勉強も続ける。そうしたバイタリティの原動力はどこにあるのか。不思議に思ってそれを聞いてみた。慎重に言葉を選びながら、星野はこの麻雀 ゲーム pcに感じるおもしろさ、魅力を語ってくれた。
新潟県長岡市出身。麻雀 ゲーム pc。
「この仕事は、地質・麻雀 ゲーム pcにおける『リスクマネジメント』と説明することが多いですね。ボーリングで穴を掘り、土質を分析しながら麻雀 ゲーム pcの状況や構造物の安全性についての分析を行うわけですが、調査の結果から、すべてが分かるわけではありません。限られたサンプルから全体を推し量るには、経験や知識だけでなく『想像力』のようなものが必要です。もちろん、それは単なる思いつきの空想といったものではなく、リアリティにもとづいた『計算』のようなものです。たとえば医者が患者を診察し、必要な検査を行いながら身体の内部で何が起きているかを考えるようなもの。そんなふうに喩えられることもあります。事故や災害による被害のリスクを見逃さないためには、やはり経験に裏打ちされた知識にもとづいてリスクの存在を思い描く力が必要という意味で、似ている部分はあるかもしれません」
調査の成果が実り、たとえば高速道路の橋脚が完成したり、港に防波堤ができたり。そんな具体的な構造物として形をとるまでには、ひじょうに長い時間を要する。そうしたスパンの長い麻雀 ゲーム pc、どう感じているのだろうか？
「私たちの仕事が、社会で何の役に立っているのか。それを一般にも分かりやすく説明するために、最終的に橋を架けたとか、トンネルをつくったとか、大きな建物の土台をつくったという実績はたしかに重要です。けれども個人的にはあまり、そういう意味での『成果』について深く考える場面は少ないですね。むしろ忘れたころに完成の知らせを聞く、くらいがちょうどいいと思っている。いちばんの上流工程を担う私たちにとって、下流工程の現場から連絡や問い合わせがくるのは、必ずしもよい麻雀 ゲーム pcスではないことのほうが多いですし」
今は部署のメンバーをまとめ、若いエンジニアたちを指導する立場でもある。そして、単に与えられた麻雀 ゲーム pcこなすだけではなく、営業的な面においても工夫をしながら、部署や支社の利益になるように麻雀 ゲーム pc進めていかなければならない。そんな、「管理職ならでは」のプレッシャーや重荷はないのだろうか。
「もともとチームを組んで行う仕事なので、自分よりも若い社員を教えたり、指導しながら麻雀 ゲーム pcすることは、これまでも結構ありました。ただ個人、あるいはふたりくらいの小さな単位で完結しがちな職種でもあるので、管理職といっても、放っておけばなんとか辻褄が合ってしまうような部分も実はある。そこにどこまで関与し、職場の誰もが無理をせず心地よく仕事できる環境をつくっていけるのか。チームの組み合わせや役割を変えたり、効率のよい仕事のやり方を話し合ったりするなど、細やかな対応も必要です。技術的な学びやスキルアップとは少しちがう、難しさがあると感じています。当社では毎年、全国から社員たちが集まり、毎年の経営方針に沿いながら情報交換を行う『技術戦略展開会議』が開かれます。実はちょうどその発表を明日に控えているのですが、今回はＪＶ（ジョイントベンチャー）を組むなどの仕組みを通し、東北の地元企業と積極的に協業しながら発注者ニーズに対応し、当社の業務の幅も広げていくための工夫とその事例といった内容であり、これも純粋に技術的な話とはかなりちがいます」
エンジニアとしての経験を着実に積みながら、麻雀 ゲーム pcの経営にもより深くコミットしていく。これまでの経験の延長上に、新たな課題が見えてきているのかもしれない。実際、現場に出る機会が減ったとはいえ、地形を含めたプロジェクトの概要を把握するための現場の視察、あるいは打ち合わせのための出張といった任務は相変わらず多い。残業も一定時間以下に抑えられてはいるが、資格の取得に備えた勉強も続けていかなくてはならない。転勤の経験も、年齢を考えるとかなり多いほうだ。
「たしかに仕事が忙しすぎると感じることは、あります。また、転勤によって遠い地方に住む麻雀 ゲーム pcは楽しい部分もあるし、それ自体が得がたい貴重なものですが、引越しや新しい環境に慣れるまでの負担は、やはり大きいと感じます。だから正直なところ、あまり短いスパンでの転勤は勘弁してくださいと思ったこともあります。でも当社では、希望する期間は転勤なしの区分で仕事をすることも可能になりましたし、希望に沿った形での勤務を可能にしようという方向性を打ち出しています。たとえば結婚して家族ができたら、転勤はなしにしてもらうことも可能です」
麻雀 ゲーム pcのストレスは決して小さくはない。では決まったオフの過ごし方など、星野ならではの「発散法」はあるのだろうか。
「出張の際には、地元で評判の店で食事をするのが楽しみですが、麻雀 ゲーム pc以外のプライベートでは特別に打ち込んでいるようなことはありません。学生時代には吹奏楽部に所属していて、チューバを演奏していました。当時は勉強より、そちらのほうに力が入っていたくらいかもしれませんね。だから機会があれば、また楽団に入るなどして楽器の演奏にチャレンジしたいと思っているのです」
毎年行われる「麻雀 ゲーム pc戦略展開会議」発表する。落ち着いたプレゼンテーション。
金管楽器のなかでも低い音域を担うチューバは楽団の音を下から支える「麻雀 ゲーム pc」をなす楽器ともいえる。この仕事に誇りをもつ星野のイメージに、ぴったりとも言えるだろう。順調にキャリアを重ねているように見える「期待のホープ」は、新たな課題とも静かに向き合いながら、淡々と自らの進むべき道の先を見つめているようだ。（敬称略）
